『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』 レビュー…「これはソウルシリーズではない」!

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久々の更新

 

さて。

半ば放置されそろそろ死臭の漂ってきたこのブログですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

思えばブログを始めたのが2016年の6月、もう少しで3年の月日が経とうとしております。今まで私がブログを続けてこられたのもすべては皆さま読者のおかげ…

 

とかそんなんどうだってええねん!(続けられてねーし)

 

とにかくみんな、

 

隻狼をやれ!!!!

 

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

遊べ!!!!!!

ということを切に伝えたくて、私は再びこの荒地へと回生したわけです。

 

そして、もう一つ伝えたいこと。

これはソウルシリーズではない!

もちろん、良い意味でね。

 

じゃあ結局、何がそんなに面白いのか?どこがソウルシリーズは違うのか?そこらへんに触れながら、セキロが面白い理由をいくつか紹介してみたいと思います。

 

  • 革命的アクションゲーム

まず、普通にアクションゲームとして面白い。これが成っていなければ、他の要素がどれだけ優れていようがストレスしか溜まらないクソゲーにしかならない。「豪華声優陣」?「実写さながらのグラフィック」?分かった分かった、結局中身はどうなんだ?…つまるところ、大多数のゲーマーが気にするのはそこですよね。

この点に関しては、何も心配いりません。めちゃくちゃ楽しいです刀の弾き合い多彩な忍具、そして鉤縄による移動動かしているだけでも楽しい。今時、こういうゲームって案外珍しいものよな。

 

では、それぞれこの「面白さ」を構成する要素について詳しく説明していきたいと思います。

 

①激しい剣戟バトル

今までのソウルシリーズでは、「剣戟」といってもただ相手の隙を見て攻撃を入れるという、ある意味では単調なものでしかなかった。

しかし、セキロは違う。言うなればガチ剣戟である

ではどこらへんがガチなのか。まず、基本的に敵に隙が無い。対面した以上、互いに隙を見せるなどこの戦国時代にはあり得ないのである。隙が無いので、攻撃しても弾かれる。そこら辺のザコ敵にも当たり前のように弾かれる。もちろん刀が身に届いていないので、ダメージも与えられない

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▲刃を向けられ構えを解くなど愚の骨頂。己も敵も、生きることに必死なのである

ではどうするか。隙が無いなら作ればいい。忍びは、そう考える。ガンガン攻撃し、敵の攻撃は弾き、体勢を崩したところで、一撃を入れる。ザコ敵だろうがボス敵だろうが、このゲームの基本はこれだ。それを理解しないうちには、あからさまな下っ端相手でも容赦なく殺される。「”狼”?えっ子犬でしょ?」との如く軽くあしらわれる。そして実際に言われる(続きはゲーム本編で!!)。

 

この刀と刀のぶつかり合いが非常に面白い。ゴリ押しの通用しない戦国の戦いは、我々に興奮と高揚を与えてくれる。

 

 

 

②忍殺

上述の通り、セキロでは敵の一体一体が非常に強い。もちろんそれに対して一人ずつガチンコでチャンバラを繰り広げてもよいのだが、それはそれで骨が折れるというもの。

そこで役に立つのが忍殺である。忍殺とは、簡単に説明すると状況次第で敵を一撃で葬れるシステム。この存在が、ただのアクションゲームに収まらない重要な緊張感をもたらしてくれる。

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▲壁に張り付き、機をうかがう。近づき次第、殺してくれよう…

一口に忍殺と言っても、そのバリエーションは実に豊富。壁に張り付き近づいてきた敵の首を掻っ切る張り付き忍殺、敵の背後に隠れ近づきバックスタブを決める背後忍殺、頭上から飛び掛かり有無を言わさず致命傷を与える落下忍殺など、シチュエーションに応じ決められる忍殺の種類は様々。つまりはどんな状況でも、何かしら敵を瞬殺できる手段は用意されているということだ。

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▲時に静かに敵を待ち、時に大胆に襲い攻める。命の獲り方は、その時その相手によって様々

 

しかしこれだけ見れば、なんだかこのゲームが簡単なものに思えてきてしまうかもしれない。しかし実際は、多勢に無勢、どこから敵が見ているかもわからないので、暗殺しようとしていても別の敵に見つかったり一人に成功してもその他の敵大勢にバレてしまったりと、なかなか上手くもいかないのである。しかしだからこそ、うまく忍殺に成功した時の喜びもひとしお。大勢いる敵の集団を、うまく視線を交わしながら一人ずつ消していく時の緊迫感と没入感は、まさしく己が忍びになったかの如くである。

 

 

③忍義手

「隻狼」の由来でもある、左腕の忍義手

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ここに仕込まれた忍具を駆使し、敵を倒し、攻撃を防ぎ、空を翔び、狼は各地を駆けるのである。

 

この義手に仕込まれた中でも、特に鉤縄がまた、セキロのアクションゲームとしての面白さを際立たせている。

鉤縄は、マップ上に点在するポイントに向けて放つとそこにひっかかり、収縮を利用した高速移動を可能としている。この空中移動によって、地続きのマップではない、高低差のある立体的かつ広大なエリア構成が築かれているのである。

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▲木から木へと猛禽のように飛び移る。ジャンプの採用もさることながら、今までのソウルシリーズでは考えられなかったことだ

そしてまた、この鍵縄はマップ上の移動だけではなく、敵の攻撃を避けたり、あるいは高速で近づいたりなどと、様々な使い方がある。それがまた、面白い。

しかしこの…俗に言う「ワイヤーアクション」っていうのは、どうしてこう、人の心を鷲掴みにしてくるんだろうね。こればっかりは実際にプレイしてみないと面白さが伝わらないかもなぁ…いやぁ、残念だなぁ。実際私はプレイ開始一時間くらいは意味もなく木や天井の縁に引っ掛けて遊んでたもんね。ていうかそういう人は結構多そう。それくらい楽しいんだもん、仕方ない。

 

 

他にも色々とあるのだが、個人的には「アクションゲーム的面白さ」を支える三本柱はこれらだと思う。重ねて言うが、「動かしているだけで面白い」っていうのは本当に貴重で、重要なものなんです。

 

 

  • 待ち受ける困難と達成感

これはソウルシリーズから共通して言えることなのだが、やはりとにかく敵が強い。そしてその分、クリアできた時の達成感もハンパではない。これはフロム作品ならばもはや常識のテーマなので、今更言うまでもないことではあるが。

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▲この画面、もはや何度見たことか…。復活の力はあれど、それでもやはり難しいものは難しい

とはいえここで言う「困難」と「達成感」というのは、ただ単に強い敵を倒した喜びのことを指すものではない。むしろ敵が強いからこそ、忍具やスキルを使って楽に倒せる方法や、もはや敵自体に会わずに回避できるルートを見つけた時。そういった感激もまた、一つの達成感なのである。それが出来るのは上述の忍殺や鉤縄があってこそのものだ。

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▲大蛇の目をかいくぐり、いかに向こう岸へと渡りきるか…そういった冒険心も、セキロは満たしてくれる

そしてまた、ストーリー的にも達成感は凄まじい。今作では今までのソウルシリーズとは違い、明確に主人公の設定やその目的が明示されている。

「主人公は忍び。奪われたら、取り戻せ」

実にシンプル。だからこそ、引き込まれる。

幾多の困難を乗り越え、忍びは奪われたものを取り返せるのか?…それはプレイヤー次第。

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▲主人公の「狼」とヒロイン(?)の御子。登場人物それぞれに背景があり、矜持がある。だからこそ、カッコイイ

 

そうしていくつもの死を乗り越え、…あるいは乗り越えられなかったとしても、いずれプレイヤーはあることに気が付き始める。

あれ?なんか俺、上手くなってね…?

セキロのスゴいところはここである。苦戦するポイントを何度も挑戦していく中で、明らかに上手くなっていく自分を体感してしまうのだ。セキロはただのチャンバラではなく、戦い方が何パターンも用意されている。剣の斬り合いから、義手忍具の使用、忍殺、スキル、アイテムの使用。そういった中から自分の戦い方や敵のクセを読み取り、考え、研鑽する。その集大成として、勝利という報酬が貰える。プレイヤーは自分でも気づかぬ間に、このメカニズムにドップリとハマることになる。

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▲ステータスを上げてのゴリ押しよりも、まずは己を磨くことだ。セキロは、そういうゲームだ

ただただ「斬った、勝った、やった」という単純な嬉しさだけでなく、自らの死が決して無駄にはなってないということがプレイヤースキルに反映されていく実感。自身の成長をここまで感じられるゲームは、そう多くはないだろう。

 

 

  • 美しい日本の風景

セキロの魅力の三つ目は、マップ風景の美しさ。雪の残る山々や、紅葉映える寺院。そして、高くそびえる城郭。その美しさは、思わず見惚れてそのまま敵に殺されてしまうほど(マジで)。

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▲日に照らされ、残雪が白く輝く。まさしく、「春はあけぼの」

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▲紅葉の赤と橙、そして寺院とのコントラストが実に優美。攻略を進めずとも、散策しているだけで心が満たされる

そのうえさらにすごいのは、この風景が決してハリボテではないところ。見えるところは基本全部行けます。マジで。城一つとっても、城の中はもちろん、その敷地、庭、池、果ては屋根の上にも、全部行ける。隅々まで堪能できる。お城好きにはたまんないねこれ。

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▲うーん、キャッスル。城ってやっぱりいいもんすね

一つ難点を示すとすれば、屋根や天井などどこでも登れてしまうので現実でもふと屋根を見ると登りたくなってしまうところ。これ、結構な人数が罹った病気だと思う。犯罪でなくても不審者には変わりないのでやめましょう。

 

 

 

長々と面白さをアピールしてきましたが、いかがでしょうか。遊びたくなりました?えっもう遊んでる!?全クリしてる!?トロフィーもコンプしてる!?…まぁ、このページを見てる人ならむしろそういう人のほうが多いでしょうね。

そして、やっぱり個人的には、セキロはソウルシリーズとはまた別モノだと思うんですよねぇ。和風だし、ジャンプできるし、主人公いるし、喋りまくるし。まぁこの話が続けばいずれ「そもそもソウルシリーズの定義ってなんなの?」って内容になってくるんですが…。とりあえず、「もうソウルシリーズはいいよ…」って辟易してる人には、「うるせェ!やろう!!!!」と声をかけたいわけです。

もちろん、ソウルシリーズが嫌いなわけではないですよ。ダークソウル大好きですからね私は。それを踏まえたうえで、セキロはソウルシリーズではない、また別の面白さがあると高らかに謳いたいのです。

 

余計なことまで書いちまった。とりあえず、このブログをここまで全部読んでくれたみんな!ありがとう!!でもここで書いたこと全部公式の紹介動画でもっと簡潔に説明してくれてたわ!!

本編のネタバレもあんまりないから安心してみていいよ!!今まで上に書かれてあること全部忘れてこの動画を見てね!!そしてセキロを買ってね!!お兄さんとの約束だよ!