攻略本(「ダークソウルⅢ公式コンプリートガイド」)レビュー

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購入してから約半月、そこそこ利用したうえで個人的な評価をしてみました。

 

 

正直微妙です。悪い意味で微妙。点数で言えば65点くらい。

なので個人的な意見としては攻略サイトなりで調べた方が早いですし分かりやすいと思います。という自分の立場を踏まえたうえで。

 

★良いところ

・豊富なデータ

マップ、武器と防具、アイテム、雑魚敵のドロップ、NPCの装備や魔法まで詳細に載ってある。特にNPCはイベントチャートまで載ってあり分かりやすい。3ではイベント分岐が多く、分かりづらいのでありがたい。

戦技の一覧は消費FPやFP不足時の低下効果に加え、簡単なモーション画像も載っているので眺めているだけでもなかなか面白い。敵の弱点属性や通用する状態異常なども、ざっと見ただけですぐに分かるので見やすい。

 

・ゲーム中では絶対に知りえない情報

生贄の道のぽっちゃり女とか、罪の都の魔術師とか名前知らないでしょ。知らないでしょ~。それを知れるのは攻略本購入者だけの特権だな。え?wikiに載ってる?…そっか…

そういったNPCや雑魚敵の名称も全て完備されているので、フロム脳患者にはぜひオススメしたい一品。名前を知るだけでも疑問が解決したり、新たな謎が生まれたりして妄想がはかどります。

ちなみに無縁墓地は「過去の灰の墓所」と明記されている。公式ガイドなんだから信じてもいいよね。

 

・武器の変質強化一覧

全武器の変質強化を含めた最終強化時の基礎攻撃力と能力補正値が載っているので重宝する。こういう細かいところは攻略サイトを見ても更新されていないことが多いので。

 

・全体フローチャート

4ページにわたってざっと書き起こされたチャートが便利。各エリア、ストーリー順に沿ってイベントの順序やするべきことが書いてあるので、新キャラ作成時はお世話になる。イベント分岐もポイントとして明記されているのでアイテムの取り逃しや二週目以降にするべきことが一目でわかるようになっている。箇条書きで簡潔に書かれている点も分かりやすさにおいて好印象。

 

・初心者にはオススメできる

ダメな攻略本にありがちな「ボタン操作やシステムの説明だけで終わる」ような情報だけでなく、「蹴りを交えてガードを剥がそう」「硬直はローリングでキャンセルできる」など、一歩進んだ情報が載っている。慣れた人には常識だけど本当の初心者は全く分からないからね。かくいう自分もデモンズ初見は終始どっすんでクリアしたからね…。

 

 

★悪いところ

・誤植が多い!

とにかく誤字やデータミスが目立つ。ざっと見ただけでも「鉄の円盾」と「鉄の盾」が存在していたり、ショーテルが「ショテール」と記述されていたり(笑うわ!)。これくらいならただの誤字で流せるのだが、グレイラットが「亡者兵士の手甲」なるものを身に着けていたり(そんな防具は存在しない)、「ヘイゼルのつるはしで魔術威力アップ」などとホラ吹くわ、触媒に至っては全ての武器が能力補正は0ということになっており、威力修正は嘘っぱち。データ上のミスは笑ってごまかせんぞ!

使い物にならないほどミスだらけというわけではないのだが、流し読みしただけでこうも荒が見つかるとどのデータも何かしら間違っているのではないかと疑心暗鬼になってしまう。「調べる→疑う→ネットで調べる」なんてことをするなら最初からググっとけって話だしね。

 

・マップが分かりづらい

簡単なエリアマップ図が載っているのだが、簡略化しすぎてどこが入り口なのか、どうつながっているのか、自分が今どこにいるのかが一目でわかりづらい。個人的に地図の読み取りが苦手なので人一倍アホなのもありますが、それにしても不親切だと思う。

誰もが迷うであろうファランの城塞は特に意味不明。目印となるものが多数のアイテムか灯台くらいしかないので、そもそもアイテムのおおよその場所を把握している経験者くらいしか理解できない。地図を見ながらアイテムを確保しつつ進むにしても、拾ったアイテムの後に残るものは同じ姿の遺体しかないので一度迷うともう何が何やら。

一応作る側としてもなんとか分かりやすくしようとしたのか、要所にゲーム画面を映したスクリーンショットを載せてはいるのだが、それも数が少なく、写真も小さすぎるのでほぼ役には立たない。

なんとかならんかったのかね。図式ではなくゲーム画面を上空から撮った写真を載せれば分かりやすかったんじゃないか。公式を謳うんだからそれくらいはできただろうに。…いや、それはそれで木や岩の陰や洞窟をどう表すかが問題になるか。難しいなぁ…むしろこの攻略本のマップ図が最適解なのかな。

 

・詳細な、あるいは数値的なデータが載っていない

例えばボスの攻撃のどれが何の属性なのかとか、戦技「ウォークライ」の攻撃力上昇値とか、アイテムのドロップ率とかまでは書かれていない。そういう細かいところを調べるのは公式の仕事だろ?結局、ユーザーが検証・解析してサイトに載せるのを待つしかない。

 

・調べづらい

データを参照するにあたって、どれも五十音順に並べてあるのでとっさにページを索引できない。大ボスに関しては個別ページにHPや弱点属性、攻略法が書いてあるのだが、有効な攻撃属性(打撃や刺突など)までは書いておらず、若干不親切。雑魚敵を調べる際はそもそも敵の名前が分からないことが多いので、まずそこを知り、熟知していないとすぐには調べられない。例えば「狼憑き」なんて知らない人の方が多いし(生贄の道やイルシールの地下牢に存在する十字架を背負った亡者のことです)、深みの聖堂や燻りの湖に現れる、俗に言う「スライム」の正式名称なんてぱっと答えられますか?答えは「うごめく腐肉」「エルドリッチの腐肉」「燻る腐肉」です。三種類います。分かるか!!

しかもそれぞれ微妙に能力違うし。名称違うとしても「腐肉」カテゴリの「うごめく腐肉:弱点~」って書き方でいーじゃん。五十音順も、エリア順に並べた方がまだ分かりやすかったんじゃ?

しかしこの五十音並びによれば「燻り」って「くすぶり」ではなく「いぶり」なんだな…。「いぶりのみずうみ」。「いぶるふにく」。誤植だと言ってくれ…

 

・文字が小さい

これは人によるものだと思いますが、文字が小さいので読みづらい。とはいえページ数やレイアウトの関係もあるのでこれは仕方のないことだな。

 

・アップデートに対応できない

紙媒体である以上仕方のないことだし、ここを責めたらこの世の攻略本全て無意味になってしまうのでどうしようもないことなのですが。

特にソウルシリーズは細かい修正を繰り返しその度に環境が一変するので、そもそも攻略本というもの自体が相性悪いんだね。いまだに「一撃に賭けるスタイルなら煙の特大剣がオススメ!」なんて書かれてるし。そんな時代はもう5世代は前の話だよ…。

こればっかりは攻略本の宿命だね。不満なら買うなというだけで。

 

・高い!

定価1900円(税抜き)。ネットで調べればタダでなんでも分かるこの時代、やっぱりこれはちょっと高いよな。

まあ、執筆の手間やら印刷代やら考えれば高くなるのは当たり前だね。不満なら買うなと…いうだけです…。

 

 

要約すると細かいところに手が届かない作りといった印象。少なくとも2000円の価値はないわな。ただまだ買って半月、実際ほとんど目も通していないので(とっさに調べるなら攻略サイトの方が分かりやすいしデータも豊富なので(笑))、使い込めばもっといいところが見つかるかもしれない。…逆に言えばさらなる誤植も見つかるかもしれないということでもあるんですが。

コスプレ好きとしてはNPC装備・魔法・アイテムまで載ってあるのはなかなかポイント高い。雑魚敵もドロップアイテムを細かく載せてあるし、そっちのコスプレも捗りそう。ただ欲を言えばローリング重量や体系、扱う矢やボルトの種類まで書かれてたらもっと良かった。調べるにしても分かりづらいんだよな…ここらへん。

これでDLCが出たらまた何冊か攻略本が出ることになるんですが…仕方がないとはいえまったく阿漕な商売なもんだ。まぁどうせ買うんだろうけど!